【オルタのこだま】

オルタ120号の読後感

                       豊間根 龍児


TPPが破壊する日本の食の安全:TPP交渉が多国籍企業軍に突き動かされている。その狙いが世界市場の支配とは本当に恐ろしいことだ。むやみに閉鎖的でも困るが、存続にかかわることだからしっかりチェックして欲しい。食はじわじわ体を痛めるから始末が悪い。
不機嫌な太陽:不勉強な私にとっては衝撃的な論文だ。現に毎日新聞、子供向け月刊「なるほドリ」がIPCC 9月27日発表として「待ったなし温暖化防止」という見出しで昨年12月に配られている。今後に注目したい。
中国農村土地所有改革:農民のよりどころは土地でしょう。それを提供させようというのだから容易ではない。スムーズに纏めるには時が要るのではないか。早急に纏めるのは至難の業だと思う。あの広い国土で土地を争っているのも不思議な気がする。
ウイグル族の怒り:自治区と言いながら説明されているような状態なら、中国に縛り付けておくのはとても無理。希少金属があるかどうか知らないが、中国だって多大な無駄を強いられているのではないか。話し合い、取引、和解が出来ないものだろうか。
石橋政嗣: 社会党の変革の歴史は教えられるところ多い。労組依存体質脱却、それはいい方向だと思っていたが、それが分裂の萌芽だったとは残念この上ない。その後、飛 鳥田、土井、村山では立て直せない。「昨今の社民党に失望した。」というのはよく分かる。基本に返って立て直してほしい。
習近平の「倹約令」: 中身がよく分からないので、「公費消費禁止」が効かず、なぜ「倹約令」が効いたのかピンとこないが、「倹約令」が庶民レベルにも呼びかけ、「もったいな い」意識が根付き始め、庶民の見る目が厳しくなったということであろう。庶民が動けば大きい。日本でもゴリ押し政治を跳ね返すのに使いたい。日本に呼びか け人・習近平は居ないけれど・・。
修身の授業: 良く覚えておられるのに驚く。言われてみれば断片的に思い出す。確かに普段の授業と違った感覚で授業を受けたことを思い出す。立派な人格者に接せられるの も修身の時間であったように思う。一方、配属将校がたるんだ精神叩き直す場でもあった。問題は中味であろう。人の道、倫理、生き様など説き聞かせるのは意 義があると思う。今でも、偉人伝を読み聞かせて好評博しているNPO法人がある。参考にしたい。
ジェンダーの平等:古代から中世にかけての男と女の権力関係が細かく書かれている。権力の観点から見るとこうなるのか。これらを踏まえて今をどう見るか楽しみである。
中国・遠足会:初めての遠足、このはしゃぎかたは分かる気がする。日本では幼稚園から経験しているけれど、日本でも初めてならこうなるだろうなあ。可愛いものだ。トイレの使い方には驚かされる。日本でも、かって田舎では朝顔に女の人がやっていたのを思い出した。
ミヤンマー通信: 読んでいて、なにか宣教師の苦労を思い出した。いくら迫害受けても布教に努める姿と、数々の障害を乗り越えて未開拓の農業・農村支援をする姿が重なった。 布教より、農村支援と目的が明らかなのに、何でこんなにまで警戒されるのだろうと思ってしまう。何でも初めてのことをやるのは大変だ。
ソーシャル・アジア・フォーラム: 自由な個人参加のフォーラムがあるとは知らなかった。このようなところから、お互いの意思疎通が出来、草の根の相互理解が深まることを願いたい。程度の差 こそあれ、お互い、非正規雇用の拡大、分散・流動化、格差拡大など似たような問題抱えているから、大変、有意義なフォーラムだと思う。多くの人に参加して 欲しい。
書評「永続敗戦論」:数々の賞に輝く本、無責任体質、対米従属、被災住民の疎外、無理筋外交などを、ひとつひとつ検証していると言われれば、読みたくなる。
マスコミと秘密保護法: なるほど、首相が誰と会っているか。で、首相の意図が汲み取れる。また、相手をどうやって呼び込むか、相手の欲しがっているもの、すなわち、『消費税の問 題もあるし』で引き込んでいるとの推測も面白い。引き込まれる方も方だが、この調子で外交問題もうまく処理して欲しい。それにしても、新聞各社は国民の声 をもっとしっかり代弁して欲しい。
江田離党前後:かって聞いた名前が多く出てくる。それぞれに交流があった古き良き時代。羨ましい。「雲の峰 雷雨ともならで 崩れけり」含蓄のあるいい句だ。
もっともしっくりした句:病床六尺 小春の風を 抱きけり
コマーシャル 生病老死を 銭で問う    
(筆者は稲城市在住・元団体役員)


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