【オルタのこだま】

オルタ122号を読んで

                     豊間根 龍児

・安倍政権の「Uターン現象」: 安倍政権の強さの土台を多く挙げられたが、どれも納得。国民は今までの政権がひどかったので、いささかうんざりしていることも多分に影響しているように思う。また、経済成長への期待が大きい。ここで裏切られたら支持率はガクンと落ちると思う。「目晦まし」とはよく言った。多くの国民がこれに引っかかっているのが怖い。空威張りのように思うが前回の経験をよく活かしていることは確かだ。
ともかく、右傾化が心配。野党が頼りにならないので公明党に期待したい。

・脱原発運動を考える: 正直、ここに上がっている人々言動、よく把握していないので何とも言えないが、挙げられた言動から見ると酷いことやっている。でも、私の感覚では発生当初は大したことがないように報じられていたが、そのうち容易ならぬ事態と言われ出し避難しだした記憶がある。その頃の発言なら、ありえた発言かなと思う。当然それは事態が的確に把握できた段階で速やかに修正されるべきものであった。今でも都会と現地での取り方に大きな差があるようだ。現地の声を聞けと言われているが、それは当然のことだ。その後の運動の状況を縷々説明されているが、何か脱原発運動をだしにして自分らの主張を一括りにして通そうとしているようだ。とんでもないことである。折から、政府のエネルギー基本計画原案が出たが、原発専門家の判断をしっかり踏まえて決定して欲しい。

・「ハンナ・アーレント」: 見てみたい気がする。が、重苦しくて頭が痛くなりそう。考えずに言われた通りやっていると、とんでもない悪の片棒担いでるよ、ということかな。

・エル・ライブラリー: 本当にご苦労様。このような地道な活動に「オルタ」も支えられているのだと思う。この活動を認めるサポートフォーラム賞というのもすごい。前号の栃木市図書館もご努力されていた。そんな活動に支えられて江戸屋敷の調査も出来たのだった。社会への貢献度大きい。橋本さん、これを削ったお金、更なる有効なところに使ったのだろうか。事業仕訳を継続して欲しい。

・無気力な風潮につけこむ右翼: 雑誌「エコノミスト」の分析はすごい。よくもこう沢山並べ挙げたものだ。でも、中国は領土的野心がないというのは本当だろうか。尖閣諸島問題抱えているのに。世の中、グローバルになって、方々で接する機会あれば摩擦が起きる機会も増える。格差の大きいのも問題だ。無関心であってはいけない。話し合いで解決すべきだ。でも、最後はやはり、アメリカ頼りになっているのが印象深い。

・エジプトで進み始めた軍主導政治プロセス: 中東と言えばイスラムと思っていた。軍と宗教の関係はあまり念頭になかった。それが宗教政党結成禁止とは驚いた。軍人個人の信仰とは関係ないのかな。宗教と政治を切り離し力で抑えつけてしまったのだ。やっと春が来ると思っていた人民は、可哀そうに一気に冬を迎えてしまった。チュニジアを手本にして欲しい。

・農民映画からTPP: 懐かしい映画を並べてくれた。そこでTPPですか。まあ、変わらざるを得ないでしょう。どう変わるか。先取りが出来たらいいなと思う。

・中国短信「子どもを救え」: 面白い戯れ歌にこばなし、でも、笑ってはいられませんでした。日本に飛んでくるのですもの。それに自分のところでは放射能を垂れ流しているのですから。日本じゃ、あまり、戯れ歌やこばなし聞かないなあ。江戸に戻れば傑作が出たろうに。

・ヘルプマン: 申し訳ない。「ヘルプマン」手に取ったことがない。今度、見てみます。
いい言葉をいっぱい頂いた。これを薬に頑張ります。

・春節報道に思う: 鏡の裏表を見ている感じがした。中国人から日本を見るとそうなるのか。教えられる。春節となると大量移動・爆竹となり納得となる。マイナスイメージ報道とは思っていない。日本の正月報道も道路渋滞・初詣大行列で納得している。もっと細かい配慮が要るなあ。

・急増する遺伝子組み換え商品: 安全だか安全でないのか分からないものが口元まで迫っているようだ。承認規制を大幅に省略する理由が、品種の急増を挙げているとはどういうことか。手抜きではないか。これで「安全保証」されたのではたまらない。すでにアメリカに押し切られてしまっている。

・配属将校のことなど: ちょっと筆を滑らせたばっかりに取り上げられ困惑。正直ほとんど覚えていないから。それにしてもよく覚えてお出ででビックリ! それだけ学校生活に余裕があったからだと思う。私なぞ、付いて行くのに必死だった。だから、あだ名のパカチと殴られたりしたこと、それに息子が同級生にいたぐらいしか覚えていない。正直、修身の時間ではなかったかもしれない。教練の雨の日かな。殴られたのも戦陣訓か何かの暗唱が出来なかったからかと思う。ともかく、西村さまがよく覚えておいでなのに驚いた。

・ジェンダーの平等: 先覚者のものすごい積み重ねの歴史があるのに驚く。勉強させていただいた。社会的には等しく抑圧されているといっても、上流階級の女たちと中流下流では大分住んでいる世界が違うようで纏まらなかったようですね。最近はこのようなことはないのでしょうね。

・ミヤンマー通信: 未だ、道遠しですなあ。日本企業も同列というのはちょっとさびしい。でも、一昔前は日本も同じでしたけれどね。

・「翻身」: 取り上げている人たちの活動状況を知らないのでパスします。確かにこのような追跡は貴重だと思います。

・宗教法人税制「異論」: 宗教法人税制の改革が必要なことが縷々述べられている。ということは、これに手を付けることは大変なことらしい。素人から見れば、平等に検討されて掛けるところは掛ける、外すのがもっともだというところは外す。何も特別扱いせずとも平等に扱えばいいと思う。勇気を持って出版されたのを多としたい。

・雲南紀行: 思わずネットで地図を広げてみた。遠い昔の激戦地に思いをはせた。今回のお話と比べ感無量。それが鵠沼海岸から出発しているのも感無量。そして、最近、無差別殺害現場・昆明駅前広場が放映された。複雑な気持ちです。

・マスコミ: 佐村河内事件、マスコミが踊らされた。ある程度燃え上がってから詐欺を見抜くのは難しいだろうな。みんな乗り遅れるな、と先を争って取材するだろうから。その点、AERAはすごい。良く見抜いたものだ。新潮社も同じだ。共犯になっている代作者・新垣隆にマスコミが触れないのは気になる。才能がないのだろうか。オリジナリティに疑問があるというのだろうか。

・都知事選: 確かに世論調査に影響されるだろうな。「もう、決まっているから投票に行っても仕方がない。」と思う人が多いと思う。僅差なら俺の一票でとなるが、まず、そんなことはない。「みんながいいというならいいだろう。」ぐらいで入れる人も多そうだ。これを「予言の自己成就」というのかな。世論調査報道への関心は高いが、自粛するのも一案。

・私にしっくりきた句: 冷ややかに受診の腕をさらしけり

・川柳: 安倍バクチ テロより怖い 円破綻

 (筆者は稲城市在住・元団体役員)


最新号トップ掲載号トップ直前のページへ戻るページのトップバックナンバー執筆者一覧